1. 書類選考

書類選考では、「歌手になりたい理由」「オーディションの応募理由」「自己PR」に焦点を当てて書きましょう。一言で済ますのではなく、それにまつわるエピソードや背景を加えるとより効果的です。例えば、自己PRに「趣味は料理です」だけでなく、「喉にいい料理の研究をしたり、自分の体調にあわせて必要な食事を作ることできます」と書くのとでは与える印象が違います。また、歌手のオーディションの場合、デモ音源の提出が求められることが多く、合格するための重要なキーとなります。

2. 面接・実技

書類選考に受かったらいよいよ面接・実技です。歌手オーディションの場合、一般的な面接に加えて実際に歌うことがほとんどです。オーディションに向けてコンディションを整えておきましょう。「指定曲」か「自分の得意な曲」を歌うことが多く、募集要項に記載がありますので必ずチェックしましょう。曲指定がない場合、カラオケ音源CDを用意することも忘れずに！主催者側が用意してくれている場合もありますが、自主的に持ち込んだ方が良いでしょう。また、歌だけではなく、審査員との受け答えもハキハキと聞き取りやすくできるよう練習しておきましょう。

デモ音源とは

デモ音源とは、自分の歌声をアピールするためにCD-Rなどに録音したメディアのことをいいます。昔はデモテープを制作して音楽事務所などに聞いてもらいデビューするというやり方が主流でした。今ではオーディションの応募時に応募フォームに添付して提出を求められることも多いようです。自分で用意しなければなりませんが、オーディション合否に関わる重要なもののため、以下のポイントに気を付けて制作しましょう。

録音場所

①カラオケ・・・録音環境もよく、比較的簡単に作成できるのがカラオケです。レコーディングスタジオ並みに性能の良いマイクがある店舗や、録音できる機種もあったりするので手軽に作成したい方にオススメです。

②自宅・・・カラオケにないオリジナル曲を録音したい場合や、時間の限り納得いくまで何度もやり直したい場合に適しています。ただし、雑音が入ることもありますし、近所迷惑にならないよう声を控えめにしてしまい本来の力を発揮できないこともあるでしょう。

③レコーディングスタジオ・・・費用はかかりますが、高品質にこだわるならレコーディングスタジオが一番です。機材が揃っているだけでなく、プロのエンジニアさんにサポートして貰えることもあるため、費用対効果は大きいと言えるでしょう。

選曲

「歌い出しでインパクトを与える」曲を選びましょう。審査員は膨大な数のデモ音源を聞くため、1人1人の曲を最初から最後まで聞くことはほとんどありません。そのため、最初にどれだけ印象づけられるかがポイントになります。いくら得意な曲だとしても、イントロが長い曲では自分が魅せたいところまで辿りつけないかもしれません。自分の魅力や強味を最初に出せるような曲選びが必要になります。「音域が自分と合っているか」、「歌詞のイメージが自分とマッチしているか」も意識しましょう。

自分のウリ（個性）を理解しよう

自信のあるところや得意なところを理解して、それを磨く努力をしましょう。オーディションにはそれぞれコンセプトがあり、応募者の個性とオーディションのコンセプトがガッチリマッチすると「合格」となるわけです。単に歌唱力の高い人、という訳でなく、コンセプトとマッチした飛びぬけたウリ（個性）がある人が合格しやすくなります。まずは「自分の個性は何か」を理解することから始めましょう。

ウリ（個性）を磨こう

なりたい自分を細かくイメージしてみましょう。一口に歌手といってもジャンルは様々です。いろんなことに手を出して平均的な人になるのではなく、どれか1つに特化した人を目指しましょう。1つ抜き出たものが育てば自然と他のスキルも育っていきます。やみくもに練習するのではなく、伸ばすべき長所をなりたい方向へ突き詰めていくことが大事です。