若い女性ならば一度は憧れを抱くのが、モデルという職業です。ファッション雑誌の表紙を飾る、華やかな舞台に立ち最新モードのファッションに身をつつむモデルを見て、あんな風になりたいなと羨ましく思っている人も多いでしょう。
とは言え、ひと口にモデルといっても、実にさまざまな形態があり、それぞれ仕事内容が大きく違うということはご存知でしょうか。
そこで今回は、憧れを持つ人が多い反面、あまり詳しく知られていないモデルの仕事内容についてそのジャンルごとに紹介していきます。

モデルという言葉から一番多くイメージされるのは、おそらくファッションモデルでしょう。ファッションモデルとは、有名ブランドのファッションショーに出演したり、国内外のファッション雑誌で衣装やアクセサリーを身につけてアピールしたりするのが主な仕事です。
「モデルになりたい！」という思いを抱く人のほとんどが、このファッションモデルをイメージして目指しているといえるかもしれません。それだけに一流のファッションモデルとして活躍をするためには、とても大きな努力が不可欠となってきます。
例えば、テレビでファッションモデルが華麗にランウェイを歩く姿を見たことがありませんか？あの独特なウォーキングこそ、プロのファッションモデルである証です。あの颯爽と歩く美しい姿を手に入れるために、毎日のようにウォーキングの練習を行っています。
ファッションモデルは、身につける衣装や小物をいかに魅力的に見せられるかということを一番に考え、そのためにスタイルを維持するのはもちろん、歩き方やポージングなどの細かな部分まで徹底的にトレーニングをしています。
一見すると、華やかで楽しそうな世界だと思われがちですが、その分影で行う努力は想像以上のものだといえます。

モデルがアピールをしているのは、服飾関係だけではありません。例えばテレビCMなどで、モデルがさまざまな商品の広告をしているのを見たことがある人も多いでしょう。
しかもここでいう商品とは形のある物だけではなく、保険や旅行サービスのような目に見えないものも含まれています。つまり、商品や企業がPRしたいイメージをモデルを通じて視聴者にアピールしています。
コマーシャルモデルの仕事は、ファッションモデルとは違い、年齢を重ねたとしても、自分の努力次第では第一線で活躍できるというメリットがあります。その理由としては、高齢者に向けた商品やサービスの広告は、同年代のモデルが務めることが多いからです。
また、コマーシャルモデルの仕事場はテレビや雑誌だけではなく、例えば企業イベントなどに出演するといったケースも増えています。こういった場において、相応しい立ち振舞ができるということもコマーシャルモデルの仕事のひとつだといえるでしょう。
またコマーシャルモデルは、その企業の顔となるわけですから、契約後は私生活においてもその企業のイメージを崩さないような行動が求められるといいます。

ハンドクリームやシャンプーなどのCMで、手や髪といった体の一部分だけが写っているシーンを見たことがあるのではないでしょうか。このように体の一部分のみをモデルとして商品化している人をパーツモデルと呼びます。
パーツモデルの仕事は、主にCMや雑誌の広告に出演することがあります。先ほどのハンドクリームの例でいうと、手がアップで映るところだけがパーツモデルの仕事で、その他の部分は別のモデルや女優が務めるといったような形です。
体の一部だけだなんてと思われるかもしれませんが、ひとつのパーツに特化している分、普段からその部分の手入れを熱心に行わなければならないという通常のモデルとは全く違った方向での苦労があります。
例えば、手のモデルをつとめる場合、夏でも手を保護するための手袋をはめて生活しなければならなかったり、足のモデルの場合は、足の形が悪くなる座り方ができなかったりと、日常生活から常に気を配らなければなりません。
たとえ、体の一部分であっても、常にプロ意識が求められます。

インターネットの発達によって、近年は様々なSNSを通してモデルのプライベートや仕事場の様子などを簡単に知ることができるようになりました。実はこういった情報発信もモデルの大切な仕事のひとつだといえるでしょう。
モデルとして活躍をするためには、何よりも知名度を得ることが必要となります。知名度を得るということは、すなわち世間で広く知られているモデルだというわけで、そういった理由から企業の顔としてCMやファッションショーのモデルになってほしいとオファーされることが多いのです。
また最近の人気のあるモデルというのは、本業だけではなくその人の生き方や考え方などのライフスタイル全般が支持されていることが多いようです。つまり、自分らしさをアピールして人気を得たうえで、新たなジャンルの仕事を獲得しようと思うのならば、こういったSNSでの情報発信も重要になってくるのではないでしょうか。